大和財託株式会社(以下、大和財託)は、アパートやマンションを1棟まるごと貸して家賃収入を得る「一棟収益不動産」を中心に、個人や法人の資産づくりを手伝う会社です。東京都渋谷区と大阪市北区に本社を置いています。
不動産投資や土地活用の相談先として名前を見かけても、物件を売る会社なのか、建物を建てる会社なのか、管理を任せる会社なのかが分かりにくいかもしれません。大和財託はそのすべてを手がけており、どの立場で関わる会社なのかを分けて見ると全体像がつかめます。
この記事では、大和財託の会社概要と業績、6つのサービス、賃貸管理の実績、大和財託とグループ会社が持つ免許・登録を解説します。
大和財託株式会社は一棟収益不動産を軸に資産づくりを支える会社

大和財託は、自社のことを「資産価値共創業」と説明しています。公式サイトのトップページでは、不動産投資・土地活用・賃貸管理を個人向け、不動産建築請負・不動産開発・旅館やホテルの再生と運営を法人向けのサービスとして並べています。
まずは事業の組み立て方と、社名が似た会社と見分ける方法から見ていきましょう。
仕入れから建築・販売・管理までを自社グループで手がける
不動産会社には、物件の販売だけを行う会社や、管理だけを受ける会社もあります。代表メッセージによると、大和財託は土地・建物の仕入れ、企画、設計、建築、入居者の募集、コンサルティング、売却、賃貸管理までを一貫して自社で行っています。
グループには、賃貸仲介の大和財託リーシング株式会社、実需(自分が住む家)の事業を担う大和財託レジデンシャル株式会社、建設の大和共創建設株式会社、ホテル事業の有限会社須賀谷温泉があります。
名前の似た会社とは法人番号と所在地で見分ける
社名に「大和」や「財託」を含む不動産・住宅関連の会社はほかにもあり、検索結果で混ざることがあります。国の法人情報サイトgBizINFOでは、大和財託の法人番号は2120001178193、本店所在地は大阪府大阪市北区大深町です。
ニュースや口コミを調べるときは、社名に加えて法人番号か所在地がそろっているかを見てください。別の会社の話を取り違えずに済みます。
2013年設立|大和財託の会社概要
公式の会社情報に掲載されている基本情報は次のとおりです。取引や契約の前に確認する場合は、役員や免許番号が更新されていないか、公式ページでも最新の表示を見てください。
| 項目 | 公式掲載内容 |
|---|---|
| 会社名 | 大和財託株式会社 |
| 代表者 | 代表取締役CEO 藤原正明 |
| 設立 | 2013年(平成25年)7月1日 |
| 資本金 | 1億円 |
| 決算月 | 8月 |
| 本社所在地 | 東京本社:東京都渋谷区渋谷二丁目17番1号 渋谷アクシュ22階 大阪本社:大阪府大阪市北区大深町3番1号 グランフロント大阪タワーB 35階 |
| 事業内容 | 不動産・建築領域等を活用した資産価値共創事業、資産形成のプランニングとコンサルティング、不動産の管理・賃貸・売買、建築物の設計・工事監理、建築工事、リフォーム・リノベーション、ホテル等の企画・運営・管理など |
| 関連会社 | 大和財託リーシング株式会社、大和財託レジデンシャル株式会社、大和共創建設株式会社、有限会社須賀谷温泉 |
| 公式サイト | https://yamatozaitaku.com/ |
第13期の売上高は367億円、経常利益は33億円
大和財託は非上場の会社ですが、会社情報の「財務状況」に連結の業績を載せています。2026年1月19日のプレスリリースによると、第13期(2025年8月期)の売上高は367億18百万円、営業利益は39億2百万円、経常利益は33億29百万円でした。売上高は前期比166.6%です。
同じ発表で、運用資産総額は662億10百万円とされています。会社情報では、この数字を「グループ実績」として掲載しています。第1期の売上高は7億36百万円で、発表では12年連続の増収増益としています。会社は2029年8月期までに売上高1,000億円超を中期目標に掲げています。
東京・大阪の2本社と9か所の支社・支店
会社情報に並ぶ拠点は、東京本社と大阪本社、名古屋支社、福岡・仙台・横浜・千葉・大宮・神戸・京都・岡山の8支店です。支店のうち仙台は2026年1月、岡山は2026年3月に開設されました。
不動産投資の物件は、関東・関西・中京・九州などの賃貸需要があるエリアで提供していると不動産投資のページで説明しています。管理の手が届く範囲として、原則は東京本社・大阪本社・名古屋支社から公共交通機関で1時間〜1時間半程度のエリアです。
アパート供給から建築、ホテルへ|沿革の主な節目
公式の沿革によると、大和財託は2013年7月に設立されました。2017年7月に新築アパートの供給を始め、2018年1月に入居者が加入する自社の家賃保証サービス、同年11月に建築業へ参入しています。2019年1月には一棟収益不動産の自社ブランド「Zシリーズ」を発表しました。
2022年4月には不動産クラウドファンディング「&FUND」を始めましたが、代表の社長ブログで、事業として広がらないと判断し2023年12月で撤退すると発表しています。2024年9月には滋賀県の温泉旅館「須賀谷温泉」を運営する会社を完全子会社にし、ホテル・旅館の事業を始めました。
個人向け3つ・法人向け3つ|大和財託の6つのサービス
6つのサービスは、個人が物件を買う・建てる・任せる3つと、法人の建物づくりや宿泊施設に関わる3つに分かれます。
不動産投資|一棟物件の提案から購入後の運用まで
主力のサービスです。不動産投資のページでは、一棟物件を専門に扱い、投資プランの相談から物件の提供、賃貸管理、将来の売却までをまとめて支援すると説明しています。対象として挙げているのは、経営者・個人事業主、医師、会社員・公務員です。
物件は自社ブランドの「Zシリーズ」で、新築一棟の木造アパート「ジー・メゾン」、一棟中古のリノベーション物件「ジー・ライズ」、新築一棟のRC造(鉄筋コンクリート造)マンション「ジー・グランデ」の3種類で、いずれも大和財託が売主です。
土地活用|土地を持つ人向けの賃貸住宅づくり
すでに土地を持っている人に向けて、賃貸住宅を建てて貸す計画を立てるサービスです。土地活用のページでは、相続時の税金対策だけでなく、毎月の家賃収入を含めた長い目で見た利益を重視すると説明しています。
建物は外観も内装も自由に設計でき、自社で建てることで中間の費用を抑えるとしています。土地活用向けの賃貸住宅ブランドとして、木造アパート「SCENA Palazzo」とRC造マンション「SCENA Grande」があります。
賃貸管理|入居者募集から家賃回収までを代行
アパート・マンションのオーナーから、入居者の募集、家賃の回収、入居者からの問い合わせ対応、修繕などを引き受けるサービスです。ほかの管理会社からの切り替えや、築40年を超える物件の管理も受けると賃貸管理のページで案内しています。
自社の仲介店舗を持たず、多くの賃貸仲介会社に入居者の紹介を頼む方法をとっているのが特徴です。入居者対応には24時間のコールセンターを置いています。
不動産建築請負と不動産開発|法人向けの建物づくり
不動産建築請負は、事業法人やデベロッパー・不動産会社から、建物の企画・設計・施工を請け負うサービスです。社内に設計と施工の部門があり、賃貸住宅なら引き渡し前の入居者募集や管理もあわせて相談できるとしています。
不動産開発は、大和財託自身が事業主・売主となり、法人向けの一棟収益不動産を開発して販売するサービスです。土地の仕入れから設計、施工、販売までを自社で手がけるとしています。
旅館・ホテル|須賀谷温泉の再生と都市部の開発
旅館・ホテルのページによると、2024年に滋賀県長浜市の須賀谷温泉を完全子会社にし、温泉旅館ブランド「YAMATO THE SEASONS」の第一号として2026年にリブランドしました。今後は都市部でのホテル開発を進めるとしています。
相談したいのが「買う」「建てる」「任せる」のどれかを先に決める
物件の購入、手持ちの土地への建築、持っている物件の管理では、窓口も契約の相手も変わります。自分の目的がどれに当たるかを整理してから問い合わせると、話が早く進みます。
管理戸数11,152戸|数字で見る賃貸管理の実績
会社情報と賃貸管理のページには、2026年8月末時点の管理の実績が掲載されています。沿革では、2026年5月に賃貸管理戸数が1万戸を超えたとしています。
平均入居率99.11%・家賃回収率99.60%と入居者募集の方法
2026年8月末時点で、管理戸数は11,152戸、平均入居率は99.11%、家賃回収率は99.60%です。入居率を保つ方法として、賃貸仲介の店舗への訪問や、仲介会社への広告料の全額支払いなどを挙げています。
一般管理とサブリースの2つの管理プラン
管理プランは2種類です。一般管理プランは、入居者募集・入居者対応・家賃回収・収支レポートなどの業務をまとめて任せる形です。サブリース(一括借り上げ)プランは、大和財託が物件を借り上げ、空室の数に関係なく一定の保証額をオーナーに払う形です。
家賃の滞納への備えとしては、入居者に大和財託の家賃保証サービスへの加入を必須にし、独自の入居審査や提携弁護士による回収も組み合わせていると説明しています。この家賃保証サービスは入居者が加入するもので、オーナー向けのサブリースとは別の仕組みです。
入居率の数字の読み方や、サブリースを選ぶときに確かめたい条件は、大和財託の評判と不動産投資の費用・リスクをまとめた記事で解説しています。
書籍・YouTube・セミナー|大和財託の情報発信
大和財託の名前は、代表の書籍や動画をきっかけに知る人もいます。会社として、不動産投資の考え方を外に向けて発信することに力を入れているのが特徴です。
代表・藤原正明氏の書籍とYouTubeチャンネル
代表取締役CEOの藤原正明氏は、三井不動産レジデンシャルで分譲マンションの開発に携わり、収益不動産の売買・管理の実務を経て、2013年に大和財託を設立しました。沿革には、2014年の『はじめての不動産投資成功の法則』をはじめ、不動産投資や土地活用、マンション管理に関する書籍の発売が並んでいます。
自社で運営するYouTubeチャンネル『藤原正明の「最強の不動産投資チャンネル」<大和財託株式会社>』や、代表のXでも発信を続けています。新着情報の一覧には、2026年9月も新しい動画の公開が並んでいます。
無料のオンラインセミナーと個別のプライベート相談
セミナーのページでは、不動産投資や土地活用のセミナーを参加費無料で案内しています。2026年9月24日時点で掲載されていた直近の回は、9月27日のオンラインの土地活用セミナーでした。
個別の相談は「プライベート相談」と呼ばれ、不動産投資のページでは相談実績が6,500件を超えたと案内しています。
大和財託とグループ会社が持つ免許・登録
物件の売買や建築、賃貸住宅やマンションの管理には、それぞれ免許・登録が必要です。会社情報に掲載されている番号を、大和財託本体とグループ会社に分けて紹介します。
大和財託本体の免許・登録
会社情報に載っている大和財託本体の主な免許・登録は次のとおりです。
| 免許・登録 | 番号 |
|---|---|
| 宅地建物取引業 | 国土交通大臣(2)第9583号 |
| 建設業 | 国土交通大臣許可(特-7)第27972号 |
| 賃貸住宅管理業者 | 国土交通大臣(02)第007198号 |
| マンション管理業者 | 国土交通大臣(2)第064468号 |
| 不動産特定共同事業 | 大阪府知事 第12号 |
| 一般不動産投資顧問業 | 一般-第1323号 |
大和財託リーシングと大和財託レジデンシャルの免許・登録
宅地建物取引業の免許は、大和財託のほかに大和財託リーシング(国土交通大臣(2)第9954号)と大和財託レジデンシャル(国土交通大臣(1)第10427号)もそれぞれ持っています。賃貸住宅管理業者の登録は、大和財託リーシングも国土交通大臣(02)第007196号で受けています。
番号の照らし合わせ方や、契約の相手・融資の条件など相談の前に確かめたい点は、大和財託の評判・費用と契約前の確認点をまとめた記事で解説しています。
大和財託の求人・採用情報
働く場所として大和財託を調べている人向けに、応募の入口をまとめます。公式サイトのトップページは、新卒・中途でさまざまな職種を募集していると案内し、採用サイトへ案内しています。
2026年9月18日の新着情報では、年に一度の社内表彰「応超アワード2026」を、管理職を除く217名の社員を対象に開いたと発表しています。募集職種や勤務地、給与などの条件は、採用サイトと各求人の募集要項で確かめてください。
大和財託株式会社についてよくある質問
大和財託株式会社はどのような会社ですか?
一棟収益不動産を中心に、不動産投資・土地活用・賃貸管理と、法人向けの建築請負・不動産開発・旅館ホテル事業を手がける会社です。2013年に設立され、代表取締役CEOは藤原正明氏です。
大和財託は上場していますか?
上場していません。PR TIMESに掲載された会社情報でも「未上場」とされています。業績は公式サイトの会社情報に連結の数字が載っており、第13期(2025年8月期)の売上高は367億18百万円です。
大和財託の本社はどこにありますか?
東京都渋谷区渋谷の渋谷アクシュ22階と、大阪府大阪市北区大深町のグランフロント大阪タワーB 35階の2か所に本社があります。このほか名古屋支社と8つの支店があります。
大和財託で区分マンションは買えますか?
不動産投資のサービスは一棟物件を専門に扱うと説明されており、物件のラインナップは一棟アパート・一棟マンションです。賃貸管理のページでは、区分マンションの管理は別途相談としています。
大和財託にはどのようなグループ会社がありますか?
会社情報では、賃貸仲介の大和財託リーシング株式会社、実需(自分が住む家)の事業を担う大和財託レジデンシャル株式会社、建設の大和共創建設株式会社、ホテル事業の有限会社須賀谷温泉の4社を関連会社として挙げています。
大和財託株式会社は、一棟収益不動産の建築から管理までを自社でつなぐ会社
大和財託は、一棟アパート・マンションの仕入れと建築、販売、購入後の賃貸管理、将来の売却までを自社グループで手がける会社です。第13期の売上高は367億18百万円で、2026年8月末時点の管理戸数は11,152戸です。
相談を考えるときは、目的が購入・建築・管理のどれに当たるかを先に整理しましょう。免許・登録は大和財託本体とグループ会社がそれぞれ持っているため、会社情報の最新の表示とあわせて見ておくと、関わる会社の全体像がつかめます。
掲載情報は公開情報をもとに編集しています。最新の会社情報、サービス情報、採用情報などは、公式サイトで確認してください。

